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昨今、転職市場は拡大を続けています。

その中で、人材紹介(職業紹介)の会社も増え続けています。

新規採用にあたってこの紹介会社を利用する企業も多いことでしょう。

今回ご紹介する「人材紹介に関する基本契約書」はそんなときに使える契約書です。

なお、人材紹介を行うには、有料職業紹介事業の許可が必要です。

そして、有料職業紹介事業の許可は職業安定法、その他関連法令に基づいて行われます。

そこで人材紹介の契約書では、以下の2点を意識して契約を締結する必要があります。

  • 職業安定法、その他関係法令

  • 職業紹介特有の取引形態

今回はこの「人材紹介に関する基本契約書」について解説していきたいと思います。

職業安定法上定めておくとよい条文

職業安定法上、紹介会社が求人企業や求職者に明示すべき事項が定められています。

  • 取扱職種の範囲等

  • 手数料(紹介の対価)に関する事項

  • 苦情の処理に関する事項

  • 求人者の情報及び求職者の個人情報の取扱いに関する事項

  • 返戻金制度に関する事項

このため、基本契約書にこれらの条項を入れておくとよいでしょう。

契約書での情報提供により、確実に法令対応ができるようになります。

手数料(紹介の対価)の決定方法

人材紹介の取引では、基本的に求人企業から対価を受け取る仕組みになっています。

また、その内容は、採用した人材の理論年収の●%という決め方をします。

私の印象では、30%前後で設定されることが多い印象です。

人材紹介の手数料は、採用する人材の年収や職種、紹介会社の支援範囲によっても変動します。

具体的な料金相場や年収別のシミュレーションを確認したい場合は、「人材紹介の料金表と相場シミュレーション|大手・特化型・新卒の手数料を徹底比較」も参考になります。

返戻金制度

人材紹介の取引では、手数料の返還を定めることがあります。

いわゆる、返戻金です。

早期退職、短期離職などが発生した場合に、受け取った対価を返還するというものです。

こちらも業界特有の取引になるので覚えておくとよいでしょう。

人材紹介に関する基本契約書の重要な条文の解説

求職者の保証(ひな形第2条4項)

人材紹介でよく紹介会社と求人企業でトラブルになるのは、求職者についてです。

  • 求職者が偽名で入社しようとしていた

  • 求職者が経歴詐称していた

  • 求職者が実は反社会的勢力の人間だった

このようなことが起きたら一見、紹介した紹介会社の責任のようにも見えますよね。

ただ、人材紹介の取引において、採用するかしないかの責任は「求人企業」にあるのです。

それは自社の従業員にふさわしいかの審査をするのは求人企業だからです。

そこで、紹介会社は候補者について保証しないという内容の条文を入れることが一般的です。

直接取引の禁止(ひな形第5条)

紹介した人材を、紹介会社を通さずに直接雇用することを禁止する条文です。

例えば、一度紹介したが諸事情で選考が執り行われなかった優秀な人材が、半年後に直接求人企業に再度応募してくるようなケースでトラブルになります。

このような場合、「紹介会社の紹介を経由した応募」として取り扱うようにするのが一般的です。

それを明確にするため、このような条文を入れることはとても大切です。

報酬の発生時期(ひな形第6条)

報酬の発生時期についても、トラブルになりがちなので契約書で明確にしましょう。

具体的には、以下の2つの時期のどちらかに定めることが多いです。

  1. 求人企業が求職者の採用を決定した時(内定を決めた日)

  2. 求職者が求人企業に入社した時(入社日)

紹介会社としては一日でも早く対価を得たいので1番を選択したいところです。

一方、入社していないのに対価が発生するというのは求人企業にはリスクです。

曖昧にしているとトラブルになるのでどちらにするか契約書で決めていくようにしましょう。

苦情処理に関する事項

法令上、明示を求められる苦情処理に関する事項についての条文です。

ここでの苦情処理の責任者は、紹介会社が法令上定めて届出ている「職業紹介責任者」とするのが一般的です。

なお、苦情処理の体制や責任者は変更の可能性もあるので契約書には具体的なことは記載せず、取引開始の前に明示する方法を取るとよいでしょう。

これらの変更の度に契約書の修正や再締結をするのは現実的ではないからです。

ひな形の内容もそのようになっています。

フリューゲル行政書士事務所では全国の契約書業務を承ります

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