車庫証明の申請書の書き方|行政書士が記入例と注意点を解説

車庫証明を申請する際には、「自動車保管場所証明申請書」を作成して警察署へ提出します。

申請書自体はそれほど複雑なものではありませんが、

  • 「使用の本拠の位置」には何を書く?

  • 「保管場所の位置」と住所は同じでいい?

  • 車名には車種名を書く?

  • 車台番号がまだ分からない場合は?

  • 申請者欄には誰の住所・氏名を書く?

など、初めて作成すると迷いやすい項目があります。

この記事では、車庫証明の「自動車保管場所証明申請書」の書き方を、各項目ごとに行政書士が解説します。

車庫証明の必要書類や申請から取得までの流れについては、「車庫証明の完全ガイド|必要書類・書き方・申請方法を実務経験豊富な行政書士が解説」もあわせてご覧ください。


車庫証明の申請書とは?

車庫証明の正式名称は「自動車保管場所証明書」です。

この証明書の交付を受けるために警察署へ提出するのが、自動車保管場所証明申請書です。

申請書には主に、

  • 車名

  • 型式

  • 車台番号

  • 自動車の大きさ(長さ・幅・高さ)

  • 自動車の使用の本拠の位置

  • 自動車の保管場所の位置

  • 申請者の住所・氏名

などを記載します。

申請書の様式は、各都道府県警察のウェブサイトなどから入手できます。


車庫証明の申請書を書く前に車検証などを確認しよう

中古車など、すでに車検証が交付されている自動車については、車検証を手元に用意してから申請書を作成するとスムーズです。

申請書に記載する、

  • 車名

  • 型式

  • 車台番号

  • 長さ

  • 幅

  • 高さ

などの車両情報は、記憶や見た目で判断するのではなく、車検証などに記載されている内容を確認して正確に記入しましょう。

新車など、まだ車検証が交付されていない場合には、自動車販売店などから正確な車両情報を確認したうえで申請書を作成します。


「車名」の書き方

「車名」には、一般的に呼ばれている車種名ではなく、車検証などに記載されている車名を記入します。

例えば、トヨタの「プリウス」であっても、車名欄に記入するのは「プリウス」ではなく、車検証に記載されている「トヨタ」です。

同様に、

  • アクア → トヨタ

  • フリード → ホンダ

  • セレナ → ニッサン

というように、普段使っている車種名と申請書の「車名」は意味が異なることがあります。

迷った場合には、車検証などの「車名」欄を確認して記入しましょう。


「型式」の書き方

「型式」には、車検証などに記載されている型式を記入します。

型式にはアルファベットや数字が使われているため、資料を確認しながら正確に転記しましょう。


「車台番号」の書き方

「車台番号」には、その自動車に割り当てられている車台番号を記入します。

車検証などに記載された車台番号を確認し、正確に転記しましょう。

数字とアルファベットが混在している場合には、

  • 0(ゼロ)とO(オー)

  • 1(イチ)とI(アイ)

  • 2(ニ)とZ(ゼット)

  • V(ブイ)とU(ユー)

などの見間違いに注意が必要です。

新車で車台番号がまだ分からない場合は?

新車の車庫証明では、申請時点で車台番号がまだ確定していないことがあります。

神奈川県警察では、新規登録の場合、申請時には車台番号を空欄にすることができますが、車庫証明書の交付を受ける際には車台番号の記載が必要と案内しています。

新車の場合には、自動車販売店などと車台番号が判明する時期を確認しながら手続きを進めましょう。


「自動車の大きさ」の書き方

「自動車の大きさ」には、

  • 長さ

  • 幅

  • 高さ

をセンチメートル単位で記入します。

ここで注意したいのが、自動車メーカーのカタログなどに掲載されている車両サイズと、実際に申請する自動車の車検証に記載されているサイズが異なる場合があることです。

同じ車種であっても、グレードや仕様などによって寸法が異なる場合があります。

そのため、「この車種ならこのサイズだろう」とカタログやインターネット上の情報をそのまま転記するのではなく、申請する自動車の車検証などに記載されている長さ・幅・高さを確認して記入しましょう。

特に中古車の車庫証明では、カタログ上の代表的な数値だけで判断せず、実際の車両情報を確認することが大切です。


「自動車の使用の本拠の位置」の書き方

「自動車の使用の本拠の位置」には、その自動車を使用・管理する拠点となる場所を記入します。

個人の場合には、通常、実際に居住している住所が使用の本拠の位置となります。

法人の場合には、実際にその自動車を使用・管理する本店や営業所などの事業所所在地が使用の本拠となることがあります。

必ずしも申請者の住所と使用の本拠の位置が一致するとは限りません。

「使用の本拠の位置」の意味や、住民票上の住所と異なる場合の考え方については、「車庫証明の『使用の本拠の位置』とは?住所との違いや確認方法を行政書士が解説」で詳しく解説しています。


「自動車の保管場所の位置」の書き方

「自動車の保管場所の位置」には、実際に自動車を保管する駐車場の所在地を記入します。

例えば、自宅から離れた月極駐車場を使用する場合には、自宅の住所ではなく、月極駐車場の所在地を記載します。

駐車場に区画番号がある場合には、区画番号も記載しておくと保管場所を特定しやすくなります。

なお、車庫証明の申請先となるのは、この「保管場所の位置」を管轄する警察署です。

使用の本拠の位置を管轄する警察署とは限らないため注意しましょう。

なお、使用の本拠の位置を変えず、駐車場だけを変更した場合には、通常の車庫証明申請ではなく保管場所変更の届出となります。

関連記事:駐車場を変更したら車庫証明は必要?保管場所変更届を行政書士が解説


「申請者」の住所・氏名の書き方

申請者欄には、車庫証明を申請する自動車の使用者となる方の住所・氏名を記入します。

個人の場合

個人の場合は、住民票や印鑑証明書に記載されている住所・氏名どおりに記入するのが基本です。

住所については、番地や建物名などを自己流に省略せず、公的な証明書の表記を確認しながら記入するとよいでしょう。

特に、車庫証明取得後に自動車の登録手続きを行う場合には、登録手続に使用する住民票や印鑑証明書などとの表記を合わせておくことが大切です。

法人の場合

法人の場合は、法人の印鑑証明書に記載されている所在地・法人名を確認して記入します。

あわせて、代表者の役職・氏名(例:代表取締役 〇〇 〇〇)を記載します。

特に代表者の情報は「行政書士」でも記載を忘れていることが多い注意ポイントです。

法人名や所在地についても、略称や通称ではなく、印鑑証明書に記載されている正式な表記を確認して記入しましょう。

ここで注意したいのが、

「申請者の住所」と「自動車の使用の本拠の位置」は別の項目

ということです。

例えば、法人の本店所在地が東京都であっても、横浜市の営業所で実際に自動車を使用・管理する場合には、申請者欄には法人の所在地等を記載し、「使用の本拠の位置」には実際に自動車を使用・管理する営業所の所在地を記載するケースがあります。

個人の場合も、単身赴任などによって申請者住所と使用の本拠の位置が異なる場合があります。

関連記事:法人の車庫証明|必要書類や使用の本拠を行政書士が解説

関連記事:車庫証明の『使用の本拠の位置』とは?住所との違いや確認方法を行政書士が解説


申請日はいつの日付を書く?

申請書の日付欄には、実際に警察署へ申請する日を記入します。

申請書を作成した日ではないことに注意しましょう。

事前に申請書を作成しておく場合には、提出日とのずれに注意が必要です。


どこの警察署長宛てにする?

申請書には、提出先となる警察署長を記載します。

車庫証明の申請先は、

自動車の保管場所の位置を管轄する警察署

です。

自宅を管轄する警察署とは限りません。

例えば、自宅と月極駐車場が別の警察署の管轄区域にある場合には、月極駐車場を管轄する警察署へ申請します。

関連記事:横浜市の車庫証明|区ごとの管轄警察署・交付日数・申請方法


車庫証明の申請書だけでは申請できない

車庫証明は、自動車保管場所証明申請書だけを提出すれば取得できるわけではありません。

申請書のほかにも、駐車場の場所や区画が分かる書類、駐車場を使用する権限があることを確認するための書類などが必要になります。

また、申請者欄の住所と使用の本拠の位置が異なる場合などには、実際にその場所を使用の本拠としていることを確認するため、公共料金の領収書や消印のある郵便物などの資料が用いられる場合があります。

必要となる資料は申請内容や申請先によって異なる場合があるため、事前に申請先の警察署へ確認すると安心です。

関連記事:神奈川県の車庫証明|必要書類・費用・申請方法を行政書士が解説

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関連記事:車庫証明の自認書と保管場所使用承諾証明書の違い


車庫証明の申請書を書くときによくある間違い

車庫証明の申請書では、次のような間違いに注意しましょう。

  • 「車名」にプリウスやアクアなどの車種名を書いてしまう

  • 型式や車台番号を転記し間違える

  • カタログなどに掲載されている代表的な車両サイズをそのまま記入してしまう

  • 長さ・幅・高さを取り違える

  • 使用の本拠の位置と保管場所の位置を混同する

  • 申請者住所と使用の本拠の位置を同じものだと思って記入する

  • 法人の申請で代表者の役職・氏名を記載し忘れる

  • 提出先の警察署を間違える

特に車両情報については、記憶やインターネット上の情報だけで記入せず、車検証などの資料と照らし合わせながら作成することをおすすめします。

申請者の住所・氏名については、住民票や印鑑証明書などの公的な証明書を確認して記入しましょう。


車庫証明の申請書は誰が作成できる?

自分の車庫証明であれば、申請者本人が申請書を作成して手続きを行うことができます。

一方、他人から依頼を受け、報酬を得て車庫証明の申請書など官公署へ提出する書類を作成することについては、行政書士法との関係に注意が必要です。

神奈川県警察の申請書記載例にも、申請者本人以外の方が書類を作成した場合には行政書士法違反となる場合がある旨の注意書きがあります。

自動車販売店などが車庫証明手続きを外部へ依頼する場合には、行政書士への依頼を検討するとよいでしょう。

自動車販売店・ディーラーの車庫証明と行政書士への依頼については、「自動車販売店・ディーラーが車庫証明を行政書士に依頼すべき理由」で詳しく解説しています。


まとめ|車検証や公的証明書を確認しながら正確に記入しよう

車庫証明の自動車保管場所証明申請書には、

  • 車名

  • 型式

  • 車台番号

  • 自動車の大きさ

  • 使用の本拠の位置

  • 保管場所の位置

  • 申請者の住所・氏名

などを記入します。

特に「車名」は普段使っている車種名とは異なる場合があり、「使用の本拠の位置」「保管場所の位置」「申請者住所」はそれぞれ意味が異なります。

また、自動車の大きさについても、カタログなどに掲載されている代表的な寸法ではなく、申請する自動車の車検証などに記載された数値を確認することが大切です。

申請者の住所・氏名についても、個人であれば住民票や印鑑証明書、法人であれば法人の印鑑証明書などを確認し、正確に記入しましょう。

車両情報と申請者情報をそれぞれ正確に確認し、各欄の意味を理解したうえで申請書を作成することが大切です。

申請前には、申請書以外に必要となる書類も含めて確認しておきましょう。

車庫証明全体の手続について確認したい方は、「車庫証明の完全ガイド」もあわせてご覧ください。

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